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デザインのコツ2026-03-0513分

入稿データの解像度・形式ガイド|きれいに印刷するためのデータ作成術

グッズ製作で最も多い失敗が「解像度不足」。PNG・JPG・SVGなど形式ごとの特徴と、印刷に最適なデータの作り方を分かりやすく解説します。

FAST OEM 編集部

コンテンツ制作チーム

最終更新

2026-04-26

📋 この記事の目次

  1. 結論:印刷データ解像度の「鉄板4ルール」
  2. なぜ解像度不足の入稿が後を絶たないのか?
  3. dpiとppiは何が違う?混同されがちな2つの単位
  4. 印刷サイズ別の必要解像度完全表
  5. Web画像と印刷画像の根本的な違い
  6. 解像度の確認方法【OS別ガイド】
  7. ファイル形式の選び方:PNG/JPG/SVG/PSDの使い分け
  8. 低解像度画像の救済テクニック
  9. サイズ計算の便利な公式集
  10. よくある失敗例10選と対策一覧
  11. カラーモード:RGBとCMYKの使い分け
  12. 入稿前最終チェックリスト(保存版)
  13. まとめ:解像度の知識は印刷の必修科目

結論:印刷データ解像度の「鉄板4ルール」

印刷データで失敗しない解像度の鉄則は、①実寸350dpi以上 ②カラーモードはRGB入稿OK(ただし蛍光色NG) ③背景透過はPNG必須 ④ロゴ・シンプル線画はベクター(SVG/AI)推奨——この4つだけ守れば印刷不備の95%は防げます。本記事では、dpi/ppiの違いから解像度確認方法、低解像度画像の救済テクまで、グッズ製作に必要な知識を完全網羅します。

なぜ解像度不足の入稿が後を絶たないのか?

弊社の入稿不備統計によると、入稿エラーの約60%が「解像度不足」に起因します。これは知識不足が原因ではなく、構造的な問題です。

  • スマホ画面(72dpi)と印刷(350dpi)の必要解像度に約5倍の差がある
  • SNS・Web画像はファイル軽量化のため自動的に低解像度化される
  • メッセージアプリ(LINE等)で画像を送ると圧縮される
  • スクリーンショットは画面解像度(72〜144dpi)で保存される

つまり、「普通に手元にある画像」のほぼすべてが印刷には不足しているのです。これを理解した上で、本格的な印刷データを作成する必要があります。

dpiとppiは何が違う?混同されがちな2つの単位

dpi = Dots Per Inch(印刷用)

「1インチ(25.4mm)あたりのドット数」を表す印刷物の解像度単位です。プリンタが何ドット並べて描画するかを示します。

ppi = Pixels Per Inch(デジタル用)

「1インチあたりのピクセル数」を表す画像データの解像度単位です。モニター表示や画像ファイルの密度を示します。

実用上は「ほぼ同じ」と考えて良い

理論上は別概念ですが、デザインソフト上では同じ値として扱えます。Photoshopやillustratorでも「解像度300」と設定すれば、画像は300ppi、印刷時は300dpiで出力されます。

単位主な用途業界での表記
dpi印刷の細かさ「350dpi推奨」
ppi画像データの密度「画像は350ppi」

本記事では両方を統一して「dpi」で表記します。

印刷サイズ別の必要解像度完全表

計算式:mm × dpi ÷ 25.4 = 必要ピクセル数

例:50mm × 350 ÷ 25.4 ≒ 689px

商品サイズ別 早見表(300dpi/350dpi両対応)

仕上がりサイズ300dpi(最低)350dpi(推奨)用途例
25×25mm295×295px345×345px小型缶バッジ
32×32mm378×378px441×441pxピンバッジ
40×40mm472×472px551×551pxストラップ・チャーム
44×44mm520×520px606×606px標準缶バッジ
50×50mm590×590px689×689px標準アクキー
57×57mm673×673px785×785px大型缶バッジ
60×60mm709×709px826×826px中型アクキー
70×70mm826×826px964×964px大型アクキー
80×80mm944×944px1102×1102pxアクスタ
100×100mm1181×1181px1378×1378pxコースター
A4(210×297mm)2480×3508px2894×4093pxポスター

商品別おすすめ解像度

商品推奨解像度推奨形式特記事項
アクリルキーホルダー350dpi透過PNG背景透過必須
缶バッジ350dpiPNG/JPG円形塗り足し+3mm
ピンバッジベクター推奨SVG/AI金型製作の精度UP
ラバーキーホルダー350dpiPNG/AI輪郭くっきりに

Web画像と印刷画像の根本的な違い

モニターと印刷物の解像度差

表示媒体標準解像度印刷の何分の1
一般スマホ画面72〜144dpi約1/3〜1/5
Retina/高精細ディスプレイ264〜458dpi約1/1〜1/2
一般PCモニター96dpi約1/4
印刷物(推奨)350dpi—

つまり、画面で「鮮明に見える」画像でも印刷では3〜5倍ぼやける可能性があります。

Web画像が印刷に向かない3つの理由

  1. 解像度が低い:72dpi が標準
  2. JPG圧縮で劣化:保存のたびに画質が落ちる
  3. 色空間がsRGB:印刷用CMYKと表現範囲が異なる

例外:ベクターデータならWeb用でもOK

SVG形式のベクターデータは「拡大しても劣化しない」性質を持つため、Web用でもそのまま印刷に流用可能です。ロゴ・シンプルなイラストはベクターで作成しておくのがベストプラクティスです。

解像度の確認方法【OS別ガイド】

Windowsで確認する方法

  1. 画像ファイルを右クリック → 「プロパティ」
  2. 「詳細」タブを開く
  3. 「水平方向の解像度」「垂直方向の解像度」を確認
  4. 単位はDPIで表示される

Macで確認する方法

  1. 画像をプレビュー.appで開く
  2. メニューバー →「ツール」→「インスペクタを表示」(Cmd+I)
  3. 「一般情報」タブでDPI(解像度)を確認
  4. 「画像DPI」項目に表示される

スマホ(iPhone/Android)で確認する方法

  • iPhone:写真.app → 該当写真 → 右上「i」アイコン
  • Android:ギャラリー → 該当写真 → メニュー → 「詳細」

スマホ撮影写真は通常2000〜4000pxあるため、50〜70mmグッズには十分です。

Photoshopで確認する方法

  1. 画像を開く
  2. メニューバー →「イメージ」→「画像解像度」(Alt+Ctrl+I)
  3. 「ピクセル数」「解像度」を確認

Illustratorで確認する方法

  1. 画像を選択
  2. 「ウィンドウ」→「リンク」でリンクパネルを開く
  3. リンクの詳細でPPI(実効解像度)を確認

ファイル形式の選び方:PNG/JPG/SVG/PSDの使い分け

PNG-24(最もおすすめ・万能)

  • 特徴:透過対応、ロスレス圧縮(劣化なし)
  • 最適な用途:アクキー・缶バッジ全般
  • 長所:高画質、透過OK、ほぼ全ソフト対応
  • 短所:ファイルサイズが大きい(10〜50MB)
  • 書き出し設定:PNG-24、透明部分にチェック

JPG(写真ベースに最適)

  • 特徴:高圧縮、背景は不透過
  • 最適な用途:写真主体・背景込みデザイン
  • 長所:ファイル軽量、写真の階調表現に強い
  • 短所:透過不可、保存のたび劣化
  • 書き出し設定:品質95%以上(最高品質)

SVG/AI(ロゴ・シンプル線画に最適)

  • 特徴:ベクター形式、拡大しても劣化なし
  • 最適な用途:ロゴ、シンプルイラスト、ピンバッジ
  • 長所:無限拡大可能、修正容易、データ軽量
  • 短所:写真・複雑なグラデは不向き
  • 必須対応:すべてのフォントをアウトライン化

PSD(編集データとして)

  • 特徴:Photoshopの編集ファイル
  • 最適な用途:レイヤー保持しつつ修正余地を残したい場合
  • 長所:レイヤー保存、編集再開可能
  • 短所:フォント未埋め込みで文字化けリスク
  • 注意:レイヤー結合・テキストラスタライズしてから入稿

形式選び早見表

状況おすすめ形式
キャラクター画像(背景透過したい)PNG-24
写真ベースのデザインJPG(品質95%)
ロゴ・アイコンSVG/AI
シンプルなイラストSVG/AI または PNG
複雑なグラデーションのある絵PNG-24
ピンバッジ用デザインSVG/AI

低解像度画像の救済テクニック

元データがある場合

書き出し設定で350dpi/RGBに変更して再書き出しすればOK。元の.psdや.ai、Canvaの編集データから出力し直してください。

元データがない・低解像度しかない場合

#### 1. AI画像アップスケーリング(推奨度★★★★☆)

無料・有料の画像高解像度化サービスを使用します。

  • Topaz Photo AI(有料、約100ドル):プロ向け
  • Bigjpg(無料・有料):イラスト向け
  • waifu2x(無料):アニメ調イラストに特化
  • Adobe Photoshop「スーパー解像度」機能(Photoshopユーザー向け)

完璧ではありませんが、2〜4倍の高解像度化が可能です。

#### 2. ベクター化サービス

ロゴやシンプルなイラストなら、ラスター→ベクター変換が有効。

  • Adobe Illustrator「画像トレース」機能:精度高い
  • Vector Magic:オンラインサービス
  • 手描き直し:プロのイラストレーターに依頼(5,000〜20,000円程度)

#### 3. デザインを工夫してごまかす

低解像度のまま印刷する裏ワザ:

  • 小さくレイアウト:原寸より縮小して配置(ぼやけが目立たなくなる)
  • エフェクトをかける:水彩風・ノイズ加工で粒状感を活かす
  • 背景に流す:メイン要素は別途用意し、低解像度画像は背景的に使う

引き伸ばすだけはNG

「画像を200%に拡大」はピクセルが増えるだけで品質向上なし、むしろぼやけが目立ちます。AIアップスケーリングか、元画像入手以外の解決策はありません。

サイズ計算の便利な公式集

必要ピクセル数の計算

印刷サイズ(mm) × 解像度(dpi) ÷ 25.4 = 必要ピクセル数

例:50mm × 350dpi ÷ 25.4 = 689px

簡易版(350dpi限定)

印刷サイズ(mm) × 13.8 ≒ 必要ピクセル数

例:50mm × 13.8 = 690px(実測689pxに近似)

簡易版(300dpi限定)

印刷サイズ(mm) × 11.8 ≒ 必要ピクセル数

例:50mm × 11.8 = 590px

逆算(手元のピクセルで何mmまで印刷可能?)

手元のピクセル数 × 25.4 ÷ 350 = 印刷可能サイズ(mm)

例:1000px × 25.4 ÷ 350 ≒ 72mm

よくある失敗例10選と対策一覧

失敗原因対策
全体がぼやけた72dpi画像使用350dpi以上で再作成
一部だけぼやけた素材を拡大配置原寸以下で使用
色が違うRGB→CMYK変換差蛍光色避ける、プレビュー確認
背景が白くなったJPG形式で入稿透過PNGで保存
白フチ(ハロー)が出た透過処理が不完全選択範囲を1〜2px縮小
文字化けしたフォント未埋め込みテキストをアウトライン化
端が切れた塗り足し不足外周に2〜3mm追加
文字が潰れたフォント小さすぎ6pt以上、漢字は8pt以上
グラデーションが汚い色数が足りないPSD/PNG-24(フルカラー)使用
ファイル開けない圧縮形式が特殊ZIP→PNG/JPGに変換

カラーモード:RGBとCMYKの使い分け

FAST OEMはRGB入稿対応

入稿後に自動でCMYK変換されるため、RGBのまま入稿OKです。

CMYK入稿をする場合の設定

  • カラープロファイル:Japan Color 2001 Coated
  • 色域:CMYKで表現可能な範囲内で作業
  • 書き出し:CMYK埋め込みTIFF or CMYK PSD

色味のズレを最小化する方法

  1. Photoshop/Illustratorで「校正設定」をJapan Color 2001 Coatedに
  2. Cmd/Ctrl+YでCMYKプレビュー表示
  3. RGBで作業しつつ、印刷時の見え方を常に確認

入稿前最終チェックリスト(保存版)

  • [ ] 解像度は実寸350dpi以上か
  • [ ] ファイル形式は適切か(透過ならPNG-24、写真ならJPG95%)
  • [ ] カラーモードはRGB or CMYK(蛍光色未使用)
  • [ ] 文字はアウトライン化済みか
  • [ ] 文字サイズは6pt以上か
  • [ ] 塗り足し2〜3mm確保したか
  • [ ] 重要要素はカットラインから3mm内側か
  • [ ] 透過PNG使用時、白フチが残っていないか
  • [ ] ファイル名に日本語・スペースなし
  • [ ] プレビュー画面で最終確認したか

まとめ:解像度の知識は印刷の必修科目

印刷データの解像度は、「実寸350dpi以上」「適切な形式選択」「ベクター活用」の3点を押さえれば、ほぼ失敗しません。最初は難しく感じても、一度マスターすれば一生使えるスキルです。

商品別の詳細な入稿テクニックは以下を参照してください: - アクキー:アクリルキーホルダーのデザイン失敗回避5ポイント - 缶バッジ:缶バッジデザインテンプレート - 注文方法:アクリルキーホルダー注文ガイド - 写真利用:写真からアクリルキーホルダー - ツール選び:Canvaを使ったグッズデザイン方法

入稿前に不安があれば、アクリルキーホルダー・缶バッジの商品ページからプレビュー機能をお試しいただけます。

❓ よくある質問

Q.印刷データの推奨解像度は何dpiですか?
300dpi以上が推奨です。実寸サイズ(mm)×11.8で必要ピクセル数を計算できます。例えば50mm×50mmなら590×590ピクセル以上が必要。Web用画像(72dpi)はそのままだとほぼ確実にぼやけます。
Q.PNGとJPGはどちらで入稿すべきですか?
背景透過が必要ならPNG、写真ベースで背景込みならJPGです。PNGはロスレス圧縮で劣化なし、透過対応。JPGはファイルサイズが小さい代わりに保存のたびに劣化するため、必ず最高品質(95%以上)で書き出してください。
Q.画像の解像度を確認する方法は?
Windowsはファイル右クリック→プロパティ→詳細タブで確認可能。Macはプレビューで開き「ツール→インスペクタを表示→一般情報」でDPIを確認できます。スマートフォンの写真は通常2000px以上あり、小型グッズには十分です。
Q.解像度が足りない画像を引き延ばすとどうなりますか?
画像を拡大してもピクセルが増えるだけで品質は上がりません。むしろぼやけが目立ちます。元データがない場合は、できるだけ高解像度のオリジナル画像を入手するか、ベクター形式(SVG/AI)で作り直すのが最善です。
Q.SVGやAI形式はどんな商品に向いていますか?
ロゴ、シンプルなイラスト、ピンバッジに最適です。ベクター形式は拡大しても劣化せず、金型製作の精度も高くなります。一方で写真や複雑なグラデーションには向かないため、用途に応じて使い分けてください。

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